踊れない日本の未来

今年に入って、関西(特に大阪)を中心に数多くのクラブが営業停止に追い込まれているそう。最近では東京でも、西麻布のクラブ「a-life」などが次々と風営法違反で摘発されてるそうです。
で、その風営法違反って具体的にどんな事?なんで逮捕されちゃうわけ?と思って調べてみたら「(無許可でクラブを営業し)客にダンスをさせた疑い」だそうですよ!逮捕されてしまった上記クラブの責任者は「客は音楽に合わせて体を動かしているだけで、ダンスはしていない」と容疑を否認しているそう。
…え!ダンスさせたら捕まっちゃうの!?衝撃の事実です。知らなかった!!
じゃあ、ディスコタイムでお客さんを踊らせちゃうベリーダンサーももれなく捕まっちゃうわけですか?と思って、
調べてみた。
クラブやディスコなどの形態の夜お酒をふるまうお店を経営するには、風営法の営業許可を取らなければならず、これを取得すると営業期間が24時〜25時までとなるんだそう。ただし、バーや居酒屋のように深夜営業や朝まで営業を行なうとなると別の許可申請が必要となり、そちらを取得してしまうと深夜に店舗内でダンスをさせるという営業行為ができなくなるんですって。つまり、踊らせたいなら24時で営業を終了するか、朝まで営業したいならダンスを禁止にするかのどっちかじゃ〜!というのが、今この2012年にも残っている風営法の決まりだそうですよ。
甚だ時代錯誤なこの風営法は、そもそも第二次世界大戦後の1948年に制定されたそう。当時は深夜営業のダンスホールやキャバレーなどで、売春婦がダンサーとして登場したりダンスによって男女間の風紀が乱れまくっていたそうで、それを正す目的で制定されたそうです。戦後…、まあなんとなく想像つくよね。無法地帯の中で夜中に娼婦と客がダンスしてれば、それは取り締まらなければならないよね〜。
でも、その時代に制定された風営法がまんま残っており「客にダンスをさせたから経営者は逮捕です!」ってのは、この現代にしてみれば、とてもおかしい話だよね。
ベリーダンスはステージで踊ったりと風営法とは関係ない部類に位置付けられるかもだけど、それでもクラブイベントにゲストで呼ばれて踊る事もあるし(例えば2ステージあって、2ステージ目が25時スタートって場合は完全アウトだ)、私自身、若かりし頃の人格形成の大事な時期によくクラブに通っていたり、その中で文化的な交流が多々あったりと、とても素晴らしい社交場であるそのクラブが、時代錯誤の風営法でどんどんなくなっていくのはとても寂しい。
同じ想いの人は多いようで、クラブDJや坂本龍一教授などが署名活動をスタートし「風営法から、『ダンス禁止』の項目を削除せよ!」という動きが起き始めているそうですが、日本ってへんなところで旧態依然としてるから、このままおかしな方向に行かないでくれることを願うばっかりだよ〜。
「正しく」「安心して」踊れる未来が来ますように!