発熱につき


少し前から、そろそろ来るか、いつ来るか、いったいいつなんだとビクビクしながら恐れていた事、それは、この冬の子どもの発熱……。
新年明けてから、スタジオメンバーから続々とインフルエンザ感染の報告が入り、街を歩けばおそらく発熱中であろう真っ赤な顔をして咳をまき散らすおじさん達、電車の中はマスクマンだらけ、加えて息子は新しく体操教室に入会し、大量の見知らぬ子たちとの接触、その中には風邪の子もいるであろう、知り合いの中のあの人も風邪、この人も風邪、ああもうウイルスを避けて通るのなんてこの人口過密都市東京では絶対不可能……!!!
と思っていた矢先、スコーーンと39度の発熱をし、保育園から強制帰宅させられたのが今週の火曜日の午前中。
そこから丸3日、看病に明け暮れたのでした。
その間、やろうとしていた仕事・作業・リハーサル全て有無を言わさず全てストップという状況が仕事人には一番こたえます。私が恐れていた事はまさにそこで、新年明けて一月、バリバリ色んな事をやろう!と気持ちを新たにしたのも束の間、一気に子どもの熱の世界の住人になってしまい、涙目になってしまった3日間。
加えて具合の悪い子どもをみる事は、自分の体調不良より数百倍精神的に辛いもので、いつもは有り余るエネルギーを持て余し破壊寸前に狭い家を嬉々として走り回っていた息子が、ぐったりとベッドから起き上がれずにいる様子を見ると、ハラハラと不安と焦燥が入り交じる気持ちになり、それをぐっと押さえて早く熱が下がるように、無神論者だけどこの時ばかりは神に祈る。
そんな状況なので、少し前にTVで「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の事を見たときには、信じられないというか、人の精神は様々だけど、いややはり、信じられないな、と思うしかなかったのです。
「ミュンヒハウゼン症候群」って知ってますか。
これは、なんかよく見た事ある症状だなという気がするんですが、要は、実際は病気でもないのに自分を病気に仕立て上げ、みんなに心配してもらいたい!とにかく私を心配して!という精神的な病(?)らしいです。
「実はこんな病気しちゃって…ほんとわたし、大変なの」と同情を誘う悲劇のヒロイン、学校や職場で、誰でも一度は周囲に居た事があるのではないでしょうか。
それが「ミュンヒハウゼン症候群」って、ちゃんとした名前がついているとは最近知りました。
「代理によるミュンヒハウゼン症候群」はその病気の対象が自分の子どもで、例えば合わない薬を大量に子に服用させ、どんどん子の病(もともとはまったく元気な子であるケースも多いそう)を悪化させていく、その看病をしている自分って、けなげな母親で素敵でしょ!というアピールをしたがる症候群だそうです。もちろん周りはその子の病気が母親によるものだと知らない。
いやほんと信じられないけど、こういう狂った母親がごく稀にですがいるそうで、世の中は計り知れない。怖いなあ。っていうかどっからどの角度で検証しても、その心理は私には理解できん。
さて私はと言えば、今はまだ1月中旬、ここから様々なウイルスが猛威をふるうのは2月いっぱいくらいまで? それまでは毎日息子の発熱にビクビクしながら怯える日々が続きます。ほんと、ずっと健康でいてほしいよ!ほんとマジで、頼むぜ!
そして3日間息子と狭い家で過ごすと、彼も私もヤバいくらいにストレスが溜まりまくるという事に気づき、改めて保育園って素晴らしいなあ、と実感しました。
3日目の後半あたりは息子も保育園の事を話し始め、○○くん、△△くん、…と友達の名前を一人ずつ列挙し早く保育園に行かせろアピール。
私も家で子どもと二人はほんと疲れるし仕事もまったく何もできないので、保育園のありがたみを再確認できた発熱でした。
風邪の皆さん、インフルエンザの皆さん、どうぞお体にはお大事に!
今回得た知識(と言えるほどでも)を一つ記しておくと、インフルエンザは、発熱から24時間以降経たないと正しい検査結果を出すことができず、さらに48時間以内でないと、タミフルの効きが弱くなるそうです。
てことは、発熱から丸一日後が検査&投薬のベストタイミングってことか。
発熱の際の来院のご参考までに!